メニュー

気象病による眼のトラブルについて

[2021.11.05]

「気象病」という言葉を皆さんもどこかで耳にしたことはありませんか?気圧や気候など急激な天候の乱れによってさまざまな体調不良を引き起すとされる近年話題の疾患です。一般的には頭痛やめまい、関節痛や倦怠感などを訴えられる方が多いようですが、実は眼にもさまざまなトラブルを感じられている方が少なくありません。

気象病が起きやすいタイミング

気象病はその名の通り、天候的な問題が大きく関わっています。

  • 寒暖の差が激しい季節の変わり目
  • 長雨が続く梅雨時期
  • 台風シーズン
  • ゲリラ豪雨 
  • 爆弾低気圧 

などといった天候が目まぐるしく変化する時期に起こりやすいのが特徴的な疾患です。

自律神経の乱れからめまいや眼精疲労などが引き起こされやすくなります

気象病を引き起こす主な原因のひとつに自律神経の乱れがあります。自律神経は視神経とも密接な関係を持つため、めまいや眼精疲労などといったトラブルが起こりやすくなります。

ものが見えるメカニズムと自律神経の深い関係性

私たちが「眼でものを見る」というメカニズムにおいては自律神経が深く関わっています。自律神経は私たちの意志でコントロールできるものではありませんが、瞳孔の閉じ開きやピント調整、網膜への血流調整、涙液の調節などといった眼の機能を正しく維持するために不可欠な働きを多くつかさどっています。急激な天候の変化によってこの大切な自律神経に大きなストレスが加えられてしまうと、さまざまな眼の機能においても問題が生じるようになります。ものの見え方そのものが変化しやすくなるだけでなく、ドライアイなど眼にまつわるさまざまな疾患を引き起こすトラブルに発展するリスクが高まります。

気象病によって起こりやすい眼のトラブル

・めまい ・眼精疲労 ・目のかすみ ・眼の充血 ・ドライアイ など

実際の診療現場においても「眼の奥が痛い」「眼がショボショボする」などといった声が患者さんより多く寄せられます。眼の不調から肩こりや頭痛、吐き気や耳鳴りなどといったその他の身体的な不調が誘発されやすくなったり、イライラやうつなど精神面での不調を感じられる方もいらっしゃいます。眼にまつわる異常は全身に疲れを波及させることにつながります。何らかの異常を感じられた場合には、まずは早期に診察にお越しください。

身体に蓄積されていた不調や疲労が一気に現れるケースも―

眼精疲労を例に挙げると、一般的にその原因は複合的に重なりあって起きるとされています。例えば眼を酷使する時間が長期間続いている環境下にあったり、全身の過度な疲れや睡眠不足、精神的なストレスなどが積み重なって眼に大きな負担をかけているケースもよくみられます。もともと身体に蓄積していた不調や疲労が、激しい気象の変化をきっかけに顕著に現れるケースが多くみられます。十分な休養を取ることを心がけたり、リラックスする時間を意識的に設けることは眼の疲労回復においてもとても重要なこととなります。一方で十分な休息を取っても症状が改善されない場合には、眼になんらかの異常が発生している可能性が考えられます。すみやかに診察にお越しいただき、詳しい検査など早期に適切な治療を開始することが求められます。

気象病にまつわる眼のトラブルもお気軽にご相談ください

気象病については昨今患者数も増加し、さまざまな研究が盛んに行われるようになりました。症状も人によって千差万別で多岐にわたります。診断にあたっては他の疾患の可能性も含めた慎重な観察や見極めが重要となります。中でも眼に関する不調はご自身でも不快に感じるうえに、全身のさまざまな場所に波及して大きな影響を与えます。症状が重くなると雨が続く日や湿気が多い日など日常的に体が敏感に反応しやすくなり、慢性的に不調を感じやすくなる危険があります。症状がひどくなる前に適切なケアを行うことが重要です。いつもと違う眼の異常を感じられたらまずは早期に当院までご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME