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その不調、天気と関係していませんか?

[2022.09.19]

「天気が悪いとなんとなく体調が悪くなる」―皆さんの中にも心当たりのある方がいらっしゃるのではないでしょうか。その不調ははたして“気のせい”や“思い込み”によるものなのでしょうか?いいえ、近年の研究によって人体と天気(気圧)には実は密接な関係性があることがわかってきました。当院においても季節の変わり目など、天候が乱れやすい時期には頭痛やめまいに悩む患者さんが増加する傾向にあります。「気象病」や「天気痛」とも呼ばれており、その名の通り、急な天候の変化が引き金となることで体のさまざまな場所に痛みや不調が現れやすくなります。中でも季節が秋に移り変わるこれからのシーズンは特に注意が必要となります。

気象病/天気痛ってどんな病気?

気象病は天候の乱れが著しい時期に発生しやすいという特徴があります。前提としてその方にもともと持病としてあった症状が気象の変化によってなんらかの強い刺激を受け、悪化することで具体的な不調として表面に現れやすくなります。さまざまな気象病のうち、特に痛み(頭痛・関節痛・凝りによる痛みなど)に関する症状が顕著なものを「天気痛」と呼ぶことがあります。

気象病や天気痛が起こりやすいタイミング

  • 寒暖の差が激しい季節の変わり目
  • 長雨が続く梅雨時期
  • 台風シーズン
  • ゲリラ豪雨
  • 爆弾低気圧の発生

など

代表的な症状

  • めまい
  • 首の痛み
  • 肩凝り
  • 耳のつまり感
  • 耳鳴り
  • 関節痛
  • 倦怠感 
  • 吐き気
  • 喘息
  • 気分の落ち込み
  • 更年期障害の悪化
  • 強い眠気 

など

不調が生じる箇所や痛みの程度は患者さんによって実にさまざまです。仕事や勉強に差し障るほどの不調がみられる場合には治療が必要です。

気象病によって生じやすい眼のトラブル

  • めまい
  • 眼精疲労
  • 目のかすみ
  • 眼の充血
  • ドライアイ 

など

当院の診療現場においても「眼の奥が痛い」「眼がショボショボする」などといった声が多く聞かれます。眼の不調から肩凝りや頭痛、吐き気や耳鳴りなどといったその他の部位の不調が誘発されやすくなるだけでなく、さらにはイライラやうつなど精神面での不調にまで発展しやすくなります。眼にまつわる異常は全身に疲れを波及させます。眼に何らかの異常を感じる場合には、まずは早期にご受診ください。

急激な気圧の変化による影響

気象病や天気痛を引き起こすメカニズムとして現在指摘されているのが急激な気圧の変化です。気圧が変化すると耳の奥の内耳部分や自律神経に刺激が伝わりやすくなります。内耳の近くには脳につながる神経が複雑に張り巡らされており、受け取る刺激が強いほど脳へ与える影響も強まります。さらに自律神経は視神経と直接的に関係しており、バランスを崩すと途端にめまいや急激な見え方の異常を感じるようになります。気圧の変化は寒暖差も大きく生みやすく、全身にかかるストレスが高まります。その結果としてさまざまな箇所に不調を生じやすくなるのです。

症状を最小限に抑えるための正しい対策をお早めに―

気象病や天気痛はまさに自然相手の病とも言えます。世界に目を向ければ地球規模での異常気象が頻繁に起きており、ここ京都でも過去に例を見ないほどの大雨や甚大な被害に見舞われるようになりました。京都地方はもともと地形的な特徴から見ても急激な天候の変化が起こりやすい場所のひとつでもあります。日頃から天気予報を確認する習慣をつけることはもちろんのこと、食事や入浴、睡眠などといった基本的な生活習慣の見直しや予防薬の服用など、症状の悪化を最小限に食い止めるための適切な対策が求められます。気象病や天気痛はいまだはっきりとした治療法は確立されていないことが実情です。しかしながら一人一人の症状と丁寧に向きあい、症状に応じた治療法を見つけ出すことが重要です。眼のトラブルやつらい症状にお悩みの場合には、まずは一度当院までご相談いただきたいと思います。

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