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3歳児検診のすすめ

[2021.04.07]

お子さんが初めて眼科にお通いになるのは、3歳児検診で何らかの眼の異常が指摘され、2次検診としてお越しになられることが多いです。3歳児検診は小さなお子さんの異常に早期に気づくためには欠かせない機会です。ぜひ有効にご活用ください。

3歳児検診とは

身長・体重をはじめとする一般的な検査項目に加え、眼や耳などの重大な疾病の有無や成長の遅れはないかを入念に確認させていただく機会です。多くの場合、公費によって行われる無料の定期検診です。3歳児検診で何らかの異常がみられると指摘された場合には、速やかに専門の医療機関におかかりになられる必要があります。

3歳児検診の目的

人間の視力の形成は3歳までに活発な成長を経て、小学校入学時ごろにはほぼ完成形となります。「ものが見える」というメカニズムはとても繊細で複雑です。さまざまな研究の結果、多感な幼少期においてのものの見え方は脳の形成そのものにも密接にかかわっていることがわかっています。両眼の眼が正しく機能していないと、大幅な視力低下を招くだけでなく、感受性や発達の遅れなどといった分野にも大いなる悪影響を与えます。それを防ぐためにも一般的に3歳児検診がひとつのスクリーニングの機会となっています。

3歳児検診で見つかる異常とは

ものが正しく見えるためには、眼のさまざまな機能がきちんとそろっている必要があります。
例えば

  • 眼に入る光の屈折の仕方
  • 遠くのものや近くのものを見る際のピントの調整
  • 像を映し出す場所

などの複雑な構造が同時に必要となります。

3歳児検診で特に見つかりやすい異常としては以下のようなものが挙げられます。

弱視

発達のピークを迎えるべきはずの乳幼児期に、なんらかの先天的な眼の機能障害が要因となり、正常な視力の発達が妨げられてしまう病気です。

屈折異常

眼の焦点を合わせる能力に異常がみられることで、眼の内部の正しい位置に像を映し出すことができない状態を言います。遠視・近視・乱視などがそれにあたります。

斜視

眼を動かす筋肉や神経の異常により、眼の位置が正面からずれてしまう状態を言います。ものを見る際に、眼が目標と違う方向を向いてしまうことでものが二重に見えるなどといった問題を生じさせます。

腫瘍

瞼を含む眼の周りや眼球、視神経などに腫瘍ができることで視力の著しい低下が見られることがあります。

早期に適切な治療を開始することができれば、本来の正常な視力に戻せる可能性も高まります。先天的に白内障を患っているお子さんや、非常に稀ではありますが黒目が白っぽく見えるような場合には命にかかわる重大な病気を患っている可能性も考えられます。お子さんがある程度大きくなられてからそのような状態であることがわかっても、すでに治療が間にあわないタイミングであることも十分に考えられます。腫瘍が見つかった際には早期に手術など適切な手段を用いて除去する必要があります。早期発見・早期治療はどんな病気においても鉄則です。多くの眼の疾患は早期に治療を開始することで改善できる見込みも大いに高まります。どうか諦めずお早めに治療にお越しください。

3歳児検診で異常が指摘された場合には2次検診にお越しください

3歳児検診の結果、何らかの異常が認められた場合には、眼科にて行う詳細な2次検診にお越しいただく必要があります。さらに精度の高い視力検査をはじめ、眼の機能を確認する各種検査を行います。専門的な分析を加えた結果、本格的な治療が必要と判断された場合には当院にて適宜治療を開始させていただきます。

当院では0歳から視力検査が可能です

当院では0歳児の赤ちゃんから視力検査が可能な「スポットビジョンスクリーナー」という専用検査機器をご用意いたしております。検査員からの指示等がまだ理解しづらい年代のお子さんも安心して視力検査が受けられます。わずか数秒で両眼の近視・遠視・乱視・斜視・不同視・瞳孔不動などといった異常を検出することが可能です。特に痛みを感じるようなこともございませんので、安心安全に視力検査が受けられます。

お子さんの眼の異常を早期に見つけ出すためには
周りの大人たちの注意深い見守りが必要です

3歳未満の幼いお子さんはまだ言葉も表現力もおぼつかない状態です。お子さん自身から眼の異常や不調を訴えることはまずありません。特に先天性の眼の異常はその子にとってそれが当たり前の見え方となっています。お子さんの眼の異常に早期に気づくためには、ひとえに保護者をはじめとする周りにいらっしゃる大人たちの協力が不可欠です。普段からの注意深い見守りと観察が極めて重要となります。例えば眼を頻繁にこする仕草や目つきの違和感、テレビやオモチャに極端に近づいて見る癖などが特徴的にみられるようであれば特に検診の機会を待たずとも早期に一度眼科までご相談ください。

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